2006年12月09日
何でも設計のせいにしないで欲しい・・・
先日、数年前に竣工した分譲マンションのデベロッパー様からお電話いただきまして、
なんでも駐輪場に併設されているタイヤラックで2台分の盗難が発生したとの事。
で、管理組合から「設計が悪いから盗まれた!責任取れ!改善しろ!」と叱られたらしいんですが
その方はそのマンション竣工後に札幌に来られた方で、まぁ部外者なんですが
前任者から引き継いだ以上は回答しなきゃならん。という事で現状確認のTELでした。
と言う事で、現状の駐輪場/タイヤ置き場のセキュリティ状況をご説明したんですが、
現状は外部と直接出入りできるドアが1ヶ所。
こちらはいわゆる「ホテルロック」になってます。中からは鍵無くても開けられるけど、
外に出てドア閉まったらロックされるっていう鍵です。
もう一ヶ所サブ風除室から出入り出来るドアがありまして、こちらはサブ風除に
入るのに鍵が必要ないわゆる「オートロック」の内側にドアが設置されています。
外部のドアはホテルロックだから鍵が必要。
内部のドアはこちらももホテルロックだったかは失念しましたが少なくとも
オートロックまでは鍵が必要です。
さて、それでは「侵入者目線」でどうやって駐輪場に侵入するか考えて見ましょう。
って、そんな難しい推理なんか必要ないんです。
だって、何処からも「鍵を持っていないと入れない」んですから、答えは簡単です。
「鍵を持っている人と一緒に入る」か「鍵を持っている」か、どちらかです。
「鍵を持っている」=「住人」=「侵入者(?)」は仮定からはずすとしまして、
「鍵を持っている人と一緒に入った人」=「侵入者」と考えるのが自然です。
確かに、この人をどう止めるかを考慮していない=設計ミスとおっしゃるならその通りです。
実際、検討していませんしね。だってソレを止めるシステムがありませんし。
仮にあったとしてもおそらく相当高価なセキュリティシステムで非現実的です。
指紋認証、網膜認証、IDカード、携帯電話等々・・・
今では色々なセキュリティシステムが登場してますが、いずれの方法も
「開錠した人間だけがセキュリティを通過し、閉錠する事を確認する」のが大原則です。
コレをきちんと機能させる事が出来るかどうかは、
運用する側の人間と、使用する人間の問題なわけです。
「盗難にあった=設計ミス」と発想するのは結構ですが、
「なぜ盗難にあったのか」原因追求もせずに他者に責任と賠償を求める。
正直、住民の「民度」を疑ってしまいました。。。
我々設計側も、デベロッパー側も「セキュリティ」と「利便性」と「費用対効果」を
総合的に検討してシステムを決定します。
我々は当時考えうる最高のシステムとして上記の方法を取りました。
これ以上を望むなら、どうぞ費用を出して「要塞」に変更して下さい。
だって、そこは分譲マンション。
ご自分たちで決定すればいつでも変更可能なんですから。
「大家」に断らなくたって良いんです。だって皆さんが「大家」なんですから。
「分譲マンション」「管理組合」「規約」と言う語句をもう一度お勉強して
「自治」についてもう一度考え直して欲しいもんです。
なんでも駐輪場に併設されているタイヤラックで2台分の盗難が発生したとの事。
で、管理組合から「設計が悪いから盗まれた!責任取れ!改善しろ!」と叱られたらしいんですが
その方はそのマンション竣工後に札幌に来られた方で、まぁ部外者なんですが
前任者から引き継いだ以上は回答しなきゃならん。という事で現状確認のTELでした。
と言う事で、現状の駐輪場/タイヤ置き場のセキュリティ状況をご説明したんですが、
現状は外部と直接出入りできるドアが1ヶ所。
こちらはいわゆる「ホテルロック」になってます。中からは鍵無くても開けられるけど、
外に出てドア閉まったらロックされるっていう鍵です。
もう一ヶ所サブ風除室から出入り出来るドアがありまして、こちらはサブ風除に
入るのに鍵が必要ないわゆる「オートロック」の内側にドアが設置されています。
外部のドアはホテルロックだから鍵が必要。
内部のドアはこちらももホテルロックだったかは失念しましたが少なくとも
オートロックまでは鍵が必要です。
さて、それでは「侵入者目線」でどうやって駐輪場に侵入するか考えて見ましょう。
って、そんな難しい推理なんか必要ないんです。
だって、何処からも「鍵を持っていないと入れない」んですから、答えは簡単です。
「鍵を持っている人と一緒に入る」か「鍵を持っている」か、どちらかです。
「鍵を持っている」=「住人」=「侵入者(?)」は仮定からはずすとしまして、
「鍵を持っている人と一緒に入った人」=「侵入者」と考えるのが自然です。
確かに、この人をどう止めるかを考慮していない=設計ミスとおっしゃるならその通りです。
実際、検討していませんしね。だってソレを止めるシステムがありませんし。
仮にあったとしてもおそらく相当高価なセキュリティシステムで非現実的です。
指紋認証、網膜認証、IDカード、携帯電話等々・・・
今では色々なセキュリティシステムが登場してますが、いずれの方法も
「開錠した人間だけがセキュリティを通過し、閉錠する事を確認する」のが大原則です。
コレをきちんと機能させる事が出来るかどうかは、
運用する側の人間と、使用する人間の問題なわけです。
「盗難にあった=設計ミス」と発想するのは結構ですが、
「なぜ盗難にあったのか」原因追求もせずに他者に責任と賠償を求める。
正直、住民の「民度」を疑ってしまいました。。。
我々設計側も、デベロッパー側も「セキュリティ」と「利便性」と「費用対効果」を
総合的に検討してシステムを決定します。
我々は当時考えうる最高のシステムとして上記の方法を取りました。
これ以上を望むなら、どうぞ費用を出して「要塞」に変更して下さい。
だって、そこは分譲マンション。
ご自分たちで決定すればいつでも変更可能なんですから。
「大家」に断らなくたって良いんです。だって皆さんが「大家」なんですから。
「分譲マンション」「管理組合」「規約」と言う語句をもう一度お勉強して
「自治」についてもう一度考え直して欲しいもんです。
Posted by Tera@新爆会 at 23:28│Comments(0)
│建築
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